superorganism
映像インスタレーション / Video installation
※time : ∞ (infinity)
この作品は、Raspberry Piに接続された小型ディスプレイを顕微鏡で覗いて鑑賞する作品である。顕微鏡の下の小さな窓からは、プログラムが生成する複数の生命体が動いている様子が見える。また、実際にそれぞれが固有の寿命を持っている。寿命が尽きるとまた新たな生命体が誕生し、移動を始める。また、複数の生命体が一度に死ぬ瞬間もプログラムに組み込まれており、これは、社会を象徴している。
ところが、顕微鏡を覗くと、ひとつの生命だと思っていたものが、ディスプレイのピクセルの集合でできていることに気づかされる。これは、作品タイトルのsuperorganism(超個体)を連想させる。
時代とともにディスプレイの解像度がどんどん上がり、ピクセルの存在が人々の意識から薄れていく(あるいは存在に気づかなくなっている)中で、顕微鏡を覗き、そこに見えた生命を通して、「小さな個体が大きな個体を形作っている現象」を感じてもらいたいと思い制作した。
Raspberry Pi、液晶ディスプレイ、顕微鏡 ほか
2019年